Packard Bell

シリアルよりこの機種はTeledyne Packard Bell 社向けに工場コード D(板野=E?、津山=D?)で1969年3月に生産された 8トラックステレオです。

Teledyne Packard Bell 社はLA空港近くに大きな自社工場がありコンソールステレオを生産しておりました。当時ロイドに販売した8トラックステレオが好調でロイドはディーラーご一行を日本に招待し板野工場見学した頃です。Teledyne Packard Bell 社へはロイドの技術顧問の関係でつながりが出来たのか?逆位相の件は彼から行ってくれと依頼があったと思う。日本の工場ではメーカー納品物を左右位相チェックせず同梱していたのか左スピーカと右スピーカの位相関係が逆になっていた。ステレオ再生では音楽が左右に広がるわけで、位相が逆でも、注意して音の定位を聞かないと分らない。しかし全体に音楽性がヒステリックになり、特に低音が豊かさに欠けるので、聞きなれたスピーカが途中で逆相になればすぐ分る。左右スピーカの位相が正しいかどうかの判定は簡単で,着荷したステレオのスピーカー位相チェックを次のようにして行い現地処理した。
まずスピーカをつなぎ再生し、モードスイッチを、「モノ=MONO」にする。つまり全く同じ信号が左右のスピーカから再生されるようにしスピーカの中央に立つ音像をしらべる。位相が正しい場合は、あたかも音が両スピーカの中央から明確に聞こえる。逆相の場合は左右に広がってしまい、どこから音が出ているか判別し難くなり、目まいがしそうな気分の悪い感じの音になるのでわかるつまりモノがステレオのように聞こえる。

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スピーカーボックスを開梱して位相チェックし大半は位相組み合わせで対処、組み合わせで残ったボックスの裏蓋をはずしスピーカ配線を接続しなおした。

 (写真はオークションサイト、セカイモンより引用しました)