屠蘇酒(とそしゅ)

正月にいただくお屠蘇を若い人は知らない人が居るのは判りますが、年配に方でも知らない人がいるのに少しびっくり。例年だと年末に本味醂のボトルに屠蘇散がおまけで付いているのですが見つからなかった、ショッピングモールの薬局のレジ横に屠蘇散が200円でおいてありましたが購入せず、家の近くのドラッグストアの若い店員(アルバイトかな?)に「屠蘇散はありますか?」と聞いたら「それ何ですか?」と答えが返ってきた。別の店員が来て「うちは薬局ですが屠蘇散は取り寄せになります」という事であった。また別スーパーの中の薬局に行ってみると、レジ横に沢山あり100円で買ってきました。

お屠蘇は、日本酒や本みりんで生薬を浸けこんだ薬草酒の一種。屠蘇延命散(屠蘇散)とよばれる、漢方薬によく使われる薬草を配合した生薬を漬けて作ります。

普段飲んでいるお酒とは違って、“邪気を払い無病長寿を祈り心身ともに改まろう”という願いを込めて飲むお正月ならではのお酒なのです。

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屠蘇

屠蘇酒の由来、正月に屠蘇酒で祝う習慣は遠く平安時代に中国から伝えられたといわれ、宮中で用いられたのが始まりです。正月三が日は家庭で屠蘇酒を飲み今年、一年間の邪気を除き無病息災、不老長寿、一家の繁栄を祈願いたします。また年初めの来客にもまず屠蘇酒を差し上げるのが礼儀です。

原材料名;桂皮(けいひ=シナモン)、陳皮(ちんぴ=マンダリン)、小茴香(しょうういきょう=フェンネル)、丁子(ちょうじ=グローブ)、桔梗根(ききょう)、浜防風(ぼうふう)、山椒(さんしょう)、山椒の種などの漢方薬で、原材料や配合は薬工者によって違いはあります。

用法;屠蘇散一袋を清酒、焼酎又は本味醂180㏄~360㏄に一晩浸して翌朝に用いる。