シコクハコネサンショウウオ

吉野川市在住の中学同級生から新聞の切抜きと手紙が届いた。
中学校の担任の先生がかかわる新種のサンショウウオ発見のニュースでした。
Webで徳島新聞のその記事を検索して載せます。


四国の剣山系や石鎚山系などに生息するハコネサンショウウオが新種であることが、京都大学大学院人間・環境学研究科の調査で分かった。従来種より大型で背中の縞模様が黄色いのが特徴で「シコクハコネサンショウウオ」と命名され、国際学術誌に論文が掲載された。調査には徳島県内で長年サンショウウオの研究を続ける阿波市市場町大俣の元教員、田村毅さん(82)もかかわり、繁殖方法など生態解明に寄与した。

 「シコクハコネ」は体長16〜18センチで従来種より1〜2センチほど大型。背中の縞模様は赤みがかった従来種と比べて黄色が強く、胸部に黒の斑紋がないのも特徴として挙げられる。剣山系や石鎚山系など四国の山奥部の冷涼な渓谷のほか、中国山地の一部でも生息が確認されている。

 京大大学院の吉川夏彦研究員らが2005年から中四国の山地で調査を開始。剣山系や石鎚山系などで捕獲した複数の個体を遺伝子解析した結果、従来種とは異なる遺伝的構造を持つことが分かり新種と判断、ニュージーランドの動物分類学専門誌「Zootaxa」(7月31日付電子版)に論文を発表した。約430万年前に従来種から種分化したと推定され、氷河期に四国から中国地方へ分布していったものとみられる。

 田村さんは昨年6月、吉川研究員らと三好市東祖谷の黒笠山で合同調査を実施。その際、卵の発見や産卵場所の特定に成功し、繁殖時期や産卵方法など手掛かりのなかった新種の生態を解明する一助となった。論文にも当時の調査記録や状況が詳述されている。

 田村さんは旧一宇中学校(つるぎ町)の教員だった1971年から県内に生息するサンショウウオの研究を開始。新種発見に関し、「見つけることも難しいハコネサンショウウオだが、新種と分かり意義深い。自分の力が少しでも生態解明に役立って良かった」と話した。

以上 2013/8/5 徳島新聞ニュースより引用しました。